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ご回答
TQ8 | 少しワインディングを攻めるぐらいですが、熱処理ローターがお勧めですか? |
AQ8 | |
熱処理ローターにつきましては、メーカーからのセールストーク、または販売店様の営業スタンス等の関係で一部誤解を生じさせている部分もあるようですので、あらためてご案内させて頂きたいと思います。ロッキード製HTタイプ(ヒートトリートメント)及びディクセル製のHD(ヒーティッドディスクローター)は、各メーカーのスタンダードローターにヒートトリートメント(熱処理)加工した商品です。ですから基本的にローター自体の材質等は同じですので、剛性や耐久製等については、大きく異なるわけではございません。熱処理ローターの最大のポイントは、ディスクローターの初期歪みを防止することにあります。皆様もご存じの通り、新品のローターを装着して、熱履歴のない状況で、ハードな走行を行うと、ある一定の高温下において、ディスクローターにヒートスポットが発生し、そこからローターが歪みを発生させ、ブレーキ使用時にジャダーなどのトラブルを発生させることがあります。(ジャダーとは、ローターの歪み、ディスクパッドの偏摩耗等の理由で、ブレーキ使用時に、車体がブレたり、ステアリングが大きく振動したりする現象です)こうした熱によるディスクローターの歪みを極力予防するのが、熱処理加工ローターになります。つまり、新品のローターをに事前に加熱加工することで、新品のローターに熱履歴を加えるわけです。そのため新品のローターでも、そのまま装着してレースに参戦したり、ハード走行を行うことができるようになります。(熱処理ローターにおいてもできる限りの慣らし、当たり付けは行った方が効果的で、トラブルの発生をより防止することにつながります)ただ、この熱処理ローターも決して歪まないわけではございません。走行内容や使用状況によって、熱処理ローターでも歪みを発生させます。市販の熱処理ローターは比較的表面を中心に熱処理を行っておりますので、使用状況によってはヒートスポッドを発生させ、トラブルが発生する可能性は皆無ではございません。ただ、慣らし走行等で通常の新品のローターに熱履歴を加えることができないような場合で、レース参戦、またはそれに準じたハード走行を行わなければならない場合は熱処理ローターの使用はお勧め致します。逆に言いますと、ハード走行やスポーツ走行を前提にディスクローターを交換する場合でも、しっかりとした慣らし走行で熱履歴を新品ディスクローターに残すことができるようでしたら、熱処理ローターをご使用になる必要性はないと思えます。こうしたディスクローターの性質は、純正品でも社外品でも共通していることです。新車や新品ローター装着後の車両で、熱履歴がないままハードなスポーツ走行を行うと簡単にローターは歪んできます。そのためローター自体の寿命を延ばすためにも熱履歴を充分に与える慣らし走行が新品ローター装着の場合、不可欠なこととなるわけです。熱処理ローター選択についてですが、前述してきたようにすぐにハード走行を行うことが前提であるならば高価な熱処理ローターをご使用になることはお勧めできますが、慣らし走行が可能で、ローターに充分な熱履歴を加えることが可能な状況でしたら、スタンダードタイプで充分であると考えられます。熱処理ローター自体が安価な商品であれば問題はないと思いますが、基本的には高価なアイテムになります。慣らし走行等が可能な状況でしたら、熱処理ローターとの差額で、スリットタイプやドリルドタイプなどのスポーツローターもご検討の余地に入る場合もございます。ご購入ご選択はユーザー様のご使用目的、ご使用方法を良くご検討して頂き、その目的に適したアイテムをご選択して頂けたらと思います。宜しくお願い申し上げます。 |
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ロッキード製ディスクローター (ヒートトリートメントタイプ) 輸入車 国産車 |
ディクセル製ディスクローター (ヒーテッドディスクロータータイプ) 輸入車 国産車 |
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